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ファイナンシャルプランナー 高田晶子
住宅ローンを借り入れする時の最大の悩みと言っても過言ではないのが金利タイプ選び。金利タイプは何を基準に決めたら良いのでしょうか? その中でも全期間固定はどのような人に向くのか考えてみましょう。
(解説:ファイナンシャルプランナー 高田晶子)

今後の金利の動向を予測する

金利タイプの決め方の王道は、今後の金利動向を予測して決める方法でしょう。例えば、「現在の金利が低く、将来は金利が上昇していくだろう」と考えるのなら、今の金利に固定しておいた方が有利になりますし、逆に「今後は金利が低下していくだろう」と予想するなら、今の金利に固定するよりも、変動金利にした方が有利になると考えられます。

ただし、「将来は」「今後は」と言っても、何年後くらいに、その金利の変化が起こるのかが、いわゆる「損得」に影響してきます。大きな波は予測できても、実際に自分の住宅ローンがいくら位多くなるのか、少なくなるのかなど、具体的なことはなかなか予想しにくいというのが正直なところでしょう。

リスク管理は得意ですか?

突然ですが、あなたは外出する前に天気予報を確認しますか?

確認するという人は傘を持っていく必要があるか、洗濯物は取り込んでおいた方がよいかなどを判断するでしょう。あまりに日常的な行動なので無意識に行っていると思いますが、これはリスク管理の一つです。

もう一つ質問です。
あなたは生命保険には入っていますか? 

入っている人は、自分に万一のことがあった場合に、家族や自分が困らないようにという思いからでしょう。そのために保険料というコストを支払ってリスクに備えているということですね。

このように、日常生活で起こりうるリスクを回避したり軽減したりする対策を講じるのは、自分や家族の生活を守るためには必要なことです。住宅ローンの金利についても、変動することが一つのリスクだと考えると、何かしらの対策を講じておきたいところです。リスク管理が得意な人ならば、変動金利型を借り入れしたとしても、金利が上がりそうだと判断した場合には、タイミングよく繰り上げ返済や借り換えをすることで、支払い額の増加を抑えることもできるでしょう。

全期間固定が向いているのはこんな人

金利動向のチェックくらいは簡単だ、と思われるかもしれませんが、住宅ローンの返済期間は長いので、頑張って行うのではなく、興味を持っているから自然と行える、ということが重要なのです。ですから、いつも気にかけていることは難しい、または面倒と感じる人はリスクを回避することを考えてはいかがでしょうか。金利動向の影響を受けないようにする、つまり、全期間固定金利を選択することです。

また、「元金が減るかもしれない投資や運用は怖くてできない」という人も金利選びは慎重に行いましょう。将来の返済額がいくらになるかわからない、ということは手元の資金が増えるかもしれないし、減るかもしれないのです。運用で何が何でも元金は減らないものがいい、というタイプの人は、やはり全期間固定金利が向いています。

リスクはわかるのだけれども、全期間固定金利は金利が高い、と思われる人は、保険を思い起こしてみましょう。住宅ローンの金利変動のリスクを回避するためのコストと考えることはできないでしょうか。

数十年のタームで見れば、現在は間違いなく低金利。絶対にお得、とは言い切れませんが、ご自身の考え方や性格も考慮した上で、全期間固定金利がよい、と判断されるのであれば、この低金利に借入れができるのはラッキーなことと言えます。

本記事を執筆いただいた先生について

高田 晶子(たかだ あきこ)

信託銀行不動産部勤務、不動産コンサルティング会社を経て、1996年FPとして独立。2010年より株式会社マネーライフナビ取締役。
お金の豊かさだけでなく、お金に対して抱いている不安や不満を取り除くことによって得られる安心感こそ大切なこと。「自分らしさを見つけ、心豊かな生活を送っていただきたい」をモットーに、個人相談業務を中心に活動。
 
■公式ホームページ
http://www.moneylife.co.jp/別ウィンドウで表示
 
■資格
ファイナンシャルプランナー(一級FP技能士)、住宅ローンアドバイザー、持ち味マネーカードインストラクター
 
■著書
「住宅ローン」賢い人はこう借りる! (共著、PHP研究所)
「マイホーム」賢い人はこうして買う! (共著、PHP研究所)
「住宅ローンアドバイザー」養成講座(住宅金融普及協会)『基礎コース』『応用コース』テキストの企画、執筆